チャーハンをタッパーに
この間、街で4人組の大学生と思しき若い男子たちがこんな会話をしていました。
A「◯◯ってすげえ貧乏くせえのな〜」
B「アイツさあ、この前みんなでメシ行こうってなったときにさあ、自分で作ったチャーハンをタッパーに詰めてきたからオレはいいや、って言ったんだぜ〜!」
全員でゲラゲラと笑う
ワタシはそいつらのとこにツカツカ寄って行き、
「あの〜、その人と連絡とりたいんですけど。写真とかあるかしら?」
と言って、芸能事務所社長である自分の名刺を差し出しました。
イマドキのよくある格好をしたよくいる感じの男子たちはみんな同じように驚いた顔をし、一人がスマホで「こいつですけど」と写真を見せてくれました。
前髪を厚くした髪型のせいでハッキリと顔が見えませんが、スッとした鼻と優しげな口元が、隠れイケメンであることを表しています。
「このコはイケるわ」
そう確信したワタシは、渋る男子たちになんやかんや説明した上で、彼のLINEのIDをゲットすることができました。
慣れているとはいえ、初めてのコに連絡するときはやっぱりドキドキします。
こんにちは。私は△△事務所の社長をしております泉沢という者です。
芸能活動に興味はおありでしょうか?
あなたと一度お会いしてお話をしたいと思っております。
つきましては折返しご連絡をいただけると幸いです。
その日の夜、11時頃にLINEが来ました。彼からです。
こんばんは。
ご連絡いただきありがとうございます。
僕の友人たちから泉沢さんのことを聞きました。
芸能活動ということですが、僕は今大学で政治経済の勉強をしている最中ですので
そのような世界に飛び込む時間も精神的余裕もありません。
せっかくのお話ですが、いったんお断りさせてもらってもいいですか?
そっかー残念だなあ〜
でも、手作りチャーハンをタッパーに入れて持ってくる人だもん。
勉強もマジメにやっているんだろうなあ
ワタシは返信しました
お返事ありがとうございます。
勉学に打ち込みたいとのこと。とてもいいと思います。
残念ですが、またもしかしてこういう世界に興味を持った際にはご連絡お待ちしています。いつでも待っています。
えっと。ここまで書いてきましたが、頭の部分以外全部もちろんフィクションだよーん
泉沢は芸能事務所の社長ではありませーん★
ハイヒール履いた峰不二子みたいな美熟女の女社長を想像しながらもう一度再生してみてください!!
ほーら…あなたの頭の中にあった、この、うすらぼんやりしたアイコンの泉沢とは違うような気がしてきたでしょう?
洗脳⚠
ぜったいにいい男!
そんな大たわごとはともかく、
ワタシが言いたいのは、
作ったチャーハンをタッパーに入れてくる男子は
ルックスがどうあれ
ぜったいに
いい男だということでっす!!
みんなで昼飯食べに行くとかだいたいわかってるけど、自分は節約のために自炊して持ってくるってさー、なかなかこの年頃の男子はできないよ。
周りに合わせたがるでしょ?そんでバカにされたくないでしょ?
自分は自分!って思ってないとできないよ〜。
エラい!スゴい!ご両親、立派に育てた!
そんで、こういうちゃんとした男子を笑う男子はクソだということよ〜
コレ間違いない!
ワタシが同級生だったら「クソが!」って正直に言ってると思います。
そしてチャーハン男子をひそかに好きになってると思うの。
というか、すでにわかってる女子が何人かいると見た。
女子はけっこう中身を見てるのですよ!
蒼井優が山ちゃんを好きになったようにね☆
(うまく着地できた〜)
ホントはもっと妄想続けたかったけど昼休み終了〜